がりょう-てんせい【画竜点睛】
《中国、梁の張僧繇が、金陵の安楽寺の壁にかいた竜に睛 (ひとみ) を入れたら、たちまち雲に乗って昇天したという「歴代名画記」七の故事から》最後の大事な仕上げ。またほんの少し手を加えることで全体が引き立つこと。
(三省堂 新明解四字熟語辞典より)

どうも、第97回外語祭実行委員会で広報局長を務めております、ようへいと申します。

有難くも私のブログを読む気になってくださった皆さんに、しょっぱなから謎の引用をしてしまい申し訳ないと思っています。しかし、この四字熟語がこれからの話で非常に重要になってくるため、しばし心に留めていただきたいと思います。

さて、いよいよ3回目のブログを局長として書く時となりました。何を書くか迷ったのですが、例年自局のことを書く人が多いのでそれに倣います。

広報局はその名の通り「外語祭を広報する局」です。具体的仕事を挙げると皆さんが今ご覧になっているWEBやSNSを使って情報発信する、外語祭当日に配布or販売するパンフレットやガイドブックを作成する、外語祭の認知度を高めるため外部のイベントに参加したり、紹介記事をメディアに載せてもらったりする…など。

このことから言いたいのは、私たちの仕事は他の局とは「逆向き」であるということ。
図を使った方が説明しやすいのでそうさせてください。

外語祭を1つの芸術作品としてみるとき、広報局「以外の」委員たちはその作成に非常に深く関わります。そしてもちろん外実だけで外語祭が成り立っているのではありません。それぞれの企画に参加する学内生の皆さん、私たちの活動を支えてくださる大学の事務職員、教員、そして卒業生の皆様… 数多くの方々の努力が外語祭のためになされています。これら全ては外語祭の「内側」へ向かうもの、外語祭自体のためのものです。

その一方で広報局は外語祭の「外側」にある来場者の皆さんに向けての活動が1年間の多くを占め、外語祭に対し直接貢献するという機会はどうも少ないように思われます。そのため、自分の仕事はこんなことでいいのだろうか?と疑問を抱き、立ち止まってしまうことも少なくありませんでした。

自局のネガキャンみたいな話をしていますが、あえてこの点から出発して私は広報局が持つ大きな使命についてお話したいのです。その使命とは何でしょう?

この答えを述べるためには、私が外実に入ったところから話を進めなければなりません。
秋田出身の私は大学に入るまで外語祭に足を運んだことがなく、さらに言うとその存在すら認識していませんでした。それでも何となく学園祭の実行委員というものがやってみたくて外実に入ろうと思ったのですが、「外大ってあんまり学生数多くないし、東大とか有名私立とかの学園祭と比べたら大したことないだろ」と高を括っていました。(浅はかですね)

しかし、外実としての仕事が始まり、外語祭についてお勉強した後その印象は「外語祭、案外凄そうじゃん?」に一変します。世界中の料理とお酒が楽しめる料理店、学生たちが専攻語で演じる語劇、世界の様々な文化を体験できる企画の数々…
すぐに私は 外語祭に夢中 になりました。

そしてその次に「外語祭はもっと多くの人に知られているべきでは?」と考えました。
「東大とかの学園祭は秋田にいた自分にも知れ渡っていたくらいすごいけど、外語祭だってそれと同じくらい、いやむしろそれよりもっとすごいじゃん!もっと認知度挙げなきゃもったいない!」
そんな思いで1年生、2年生と広報活動に打ち込んできました。

こうして迎えた外実としての最後の1年。
最上級生、広報局長という立場になると少し違った視点から外語祭が見えてきます。
まず、なんとなくですが、外実の他局の皆がその時期に何をやっているのかがわかり、それらがどう外語祭を創り、支える糧となるのかを理解できるようになりました。
企画に参加される学生の皆さんについても大体の活動の流れがわかってきます。例えば語劇だったら、今はちょうどリハーサルをやっていて、音響・照明の調整、大道具の作成もクライマックスだなぁといった具合です。

先ほどの話で言うところの、外語祭の内側へ向かって活動を続けるこのような人たちの努力は、関係ない人には「どうしてただの学園祭にそこまで必死になれるの?」と思えてしまうかもしれません。しかし、その近くでその努力を見ている私達には痛いほど外語祭に懸ける思いが伝わります。そうやって日々を過ごすうちに、これまでとは違った感情が芽生えてくるのです。

それは、
「外語祭を創る人たちのために広報しなければいけない」
という気持ち。

広報の活動は第一に外側へ向けて、来場者のためにするものです。
ですが、それと同時に外語祭に関わる全ての人の思いや努力を伝えるためにするものでもあります。外語祭という作品は、それが幅広く認知され、より多くの人びとに楽しんでいただくという仕上げを経ることで完成します。冒頭の四字熟語にあてはめるならば、外語祭を創る人たちは竜を描く人であり、そして広報局はその竜に睛を描き入れ空へと舞い上がらせる過程を担っているのです。

計り知れない数の人びとが心血を注いで創り上げる外語祭に仕上げをせねばならないという使命感、これが1年間私を動かしていたような気がします(といっても私は適当な性格なので、周りにはそう見えなかった可能性が高いのですが)。これは非常に責任の大きな役目なのですが、それでも楽しくやれたのはやはり外実の皆のおかげ、特に広報局員のおかげです。僕が目標としていた先輩方には遠く及ばぬまま終わってしまいそうですが、それでもここまで一緒にやってきてくれた局員たちには本当に感謝です。

局長として皆を強く引っ張った、という思い出はなく、常に皆の助けを得ながらやってきた気がします。まぁ、たぶん私は強烈なリーダーシップのあるタイプではないのでしょう。そして根っからの恥ずかしがり屋でもあります。面と向かっては言えないので、この場を借りて伝えさせてください。ありがとう。そしてもう少しだけよろしく。

長くなってしまいました、最後に!

来場者の皆様へ。今年の外語祭も実に多くの人びとが心を込めて作り上げました。もし皆様の目に、天高く上る竜の姿が見えていましたらぜひ近づいて、その透き通った鱗、鋭く研ぎ澄まされた牙や爪をじっくりご覧ください。それら一つ一つが外大生の思いを込めた筆の運びによって描かれています。それらが組み合わさって醸し出す「非日常」を味わいに多磨のキャンパスを訪れてみてください。

外語祭に懸ける全ての人の思いが来場者の皆様に届くことを願って。

写真は先週末にズムサタへ映り込みをしに行ったときの写真。空に映える外語祭ののぼりが素敵(見切れてるけど)。外語祭も5日間こんな青空だといいな!

 

ようへい(広報局長)