こんにちは!事務局1年のなぎです。このニックネームは宮下草薙というお笑いコンビに由来しています。合宿の時に先輩方に付けて頂いたのですが、今ひとつ浸透している気がしないので名乗ってもいいのかどうか迷っているところです。
初めてのスタッフブログに何を書くか迷ったのですが、私の趣味である映画、なかでも私の専攻言語のスペイン語圏の映画を紹介しようと思います!普段はホラーを主に観ているので、ジャンルの偏りはご了承ください笑
①プラットフォーム(2019, スペイン)
原題はEl Hoyo、直訳すると「穴」。主人公ゴレンが目を覚ましたのは、幾つもの階層からなる塔のような建物の中、48階。生き残るための食料は、真ん中に空いた穴から降りてくる上の階の住人の残飯のみ。この地獄から脱出するため、ゴレンは穴の中を食料と共に降りてゆく…
極限状態に置かれた人間の愚かさ、欲深さを描いた、階級社会に対する鋭い風刺が込められた作品です。グロい、というか生理的に不快な描写が多数存在するのでご飯を食べながら観るのはおすすめしません。
②MEMORIA メモリア(2021, コロンビア他)
言わずと知れた名優ティルダ・スウィントンを主演に据えた、タイの映画監督アピチャートポン・ウィーラセータクンの作品。カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しています。
ある日突然始まった、自分にしか聞こえない大きな音。何か大きな金属の球体が、柔らかい土の地面のくぼみに衝突するような…… 名状しがたいその音に導かれて、主人公のジェシカはコロンビアを旅することになる。
言葉少なに展開するこの映画は、一つ一つのショットがまるで絵画のようで、コロンビアの緑豊かな風景の中に佇むティルダ・スウィントンは息を呑む美しさです。音を媒介にして人と人、自然と人工物、過去と未来が繋がってゆく様を描いた、まさに音響の良い映画館で観るべき映画でした。
③テリファイド(2017, アルゼンチン)
私のオールタイムベストの内の一つ、アルゼンチンホラーの傑作です。ポスターからして既に面白そうですね。
水道管から聞こえる声、深夜に壁を叩く音、ベッドに横たわる自分を覗き込む影、帰ってきた息子。住宅街のある一角で起こる超常現象は次第にエスカレートし、警察官のフネスは専門家と共に問題の家に泊まり込むことになる。
冒頭のシーンを初めて観た時の興奮は忘れられません。ホラー好きにはたまらない、クリーチャーありジャンプスケアありの気合の入った怪奇現象盛りだくさんの本作は、ストレンジャー・シングスを好きな人に是非観て欲しいです。観れば私の言っていることが分かります。
本当は外大の専攻語全てについてそれぞれ映画を紹介したかったのですが、残念ながらモンゴル語やウルドゥー語などで撮られた映画は観たことがありませんでした……。まだまだ研鑽が足りないと反省すると同時に、映画の世界はとてつもなく広く、そして奥深いと思うばかりです。皆さんもお休みの日には映画館に足を運んで、2時間のあいだ自分の知らない世界に浸ってみるのはいかがでしょうか?
なぎ(事務)