コンテンツへスキップ

児童文学のすすめ

  • by

皆さんには好きな、あるいは好きだった児童文学作家さんはいますか?
私は小学生の頃、ある作家さんの本を狂ったように読み漁っていました。最近折に触れてその作家さんのことや作品を思い出すので、今回はその方の紹介や好きになった経緯を書いていこうと思います。

私の好きな児童文学作家さんは、岡田淳さんです。
岡田さんは兵庫県西宮市出身で、図工の先生をしつつ執筆活動をしていた(既に定年退職済み)という経歴を持つ作家さんです。そのため、本の表紙や挿絵のイラスト、デザインは岡田さん自身が手がけたものとなっています。素敵!
また、多くの作品が小学校を舞台に描かれているのですが、生徒のちょっとした言動や給食当番のルールなど「等身大の小学校」を表現する細かな描写が特徴です。個人的にすごーく好きなポイントのひとつなのですが、今読むと「確かに小学生の時そんなことやってたな〜」としみじみ感じられて、エモいです。とても。

そんな岡田淳さんの作品を読むようになったのは、小学校低学年時に彼の作品を原作とした舞台に出たことがきっかけでした。
『扉の向こうの物語』という作品をミュージカル化したものだったのですが、私自身本を読むことが好きだったので一度原作も読んでみよう、と実際に本を手に取ったわけです。そしたらそれがもう、本当に面白かったんですよ…………語彙力……。なんだろう、人が寝ている時にみている夢をおでこから覗き見しているような、「ファンタジーもの」の一言では片付けられないような世界観なんです。
あと、本作は「ことばあそび」を使ったある仕掛けがあるのですが、今思えばこれが私にはドンピシャだったような気がします。私に限らず、「ことば好き」な外大生にもこれは刺さるんじゃなかろうか。気になる方はぜひぜひ。というわけで岡田淳さんでした。
写真は私の『扉の向こうの物語』に書いていただいた岡田さんのサインです。自慢です。
大学生になってから読む児童文学も、なかなか良いものです。

はな(広報局3年)