9月が始まり、いよいよ今年の夏も終わりを迎えておりますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?企画局1年のそうです。
初めてのスタッフブログで何を書こうか考えた末、自分の学んだことを皆さんに発信したいと思い、最近学んだ「適度なイメージトレーニングと頭の柔軟性のバランスは上手く保っておいた方がいいよ」ということを共有させていただきます。
私事で恐縮なのですが、最近、塾講のバイトを始めました。僕の指導している塾は大手の某進学個別指導塾で、難関の中学、高校、大学を目指す小学生から高校生(大学受験生)が通います。僕は当初、指導可能科目として英語と世界史の欄に◎の印を付けていたため、最初の授業もそのどちらかの科目を担当するものだと勝手に決めつけていました。
しかし、塾側から依頼が入ったのは、△の印を付けていた小学6年生社会。
電話越しのそのような依頼に驚きながらも、会話の自然な流れは作り出しておこうとした結果咄嗟に発してしまった「はい、大丈夫です。」の返事。授業で任されたのは、“生徒が宿題としてやってくる某中学校の入試の社会の過去問の解説“でした。この時点では、過去問だとしても小学生の社会なんて地理や歴史、公民に関する一般常識に少し毛が生えた程度だろう、そのように考えていました。しかし小学校を卒業したのなんて疾うの昔のお話。念のためと思い、本屋で小学6年生の社会の内容を確認。
「…ん…?ほとんど日本史…?」
それは、僕が学生時代で最も勉強が嫌いだった中学時代以来全く触れていなかったほとんど未知の世界。
その日からはYouTubeの日本史解説動画と小6社会のテキストとを行ったり来たり。「ん?徳川家康?家光?いや秀吉?ん…徳川秀吉って誰や。あ、豊臣か…」そんなことを思いながら、加えて内閣の仕組みや日本の裁判などについての授業の範囲のあらゆる事項を整理しました。さらに80分の授業の時間配分について、元々聞いていたその子の性格なども考慮した授業の進め方についてなど、授業がスムーズに且つ楽しく進むよう様々なことを考えながら当日の授業を迎えました。
僕は言いました。
「宿題(過去問)やってきた?」
生徒のA君は照れ笑いのような笑みをしたまま僕を見つめ固まりました。
「(あっ…マジか…。)」
彼は宿題を全くやってきていませんでした。
仕方なく、それをその場で解かせ、所々解説するというように急遽予定を変更。結局、予定の範囲の2/3程しか扱うことができませんでした。
授業の進め方を考えた時間、授業で扱えなかった最後1/3程度の範囲の予習にかけた時間、日本史の基礎を勉強した時間が頭の中で蘇り、僕は少し落ち込みました。
以上の体験から得たことは以下の2点です。
①イメージトレーニングをすることは物事を円滑に進めさせるという点で確かに大切だが、それをしすぎてしまうと、急遽その予定を変更しなければならない事態に陥った場合に予想以上にメンタルがやられるということ。
②適度なイメージトレーニングに加えて、予め考えていた予定を急遽変更しなければならない時、及びその予定の中で不測の事態が発生してしまった時に上手く対応できる柔軟さも必要不可欠だということ。
特に受験生、耳にタコができるほど聞いたことだと思いますが、受験期間中や受験当日、何が起こるかは誰も知ることはできません。受験のイメージトレーニングはもちろん大切。でもそのしすぎも禁物。起こりうるあらゆる事項を考慮した上で不測の事態が生じた時にいかに柔軟に対処できるか、それが意外と合格の鍵を握っているのかもしれません。適度なイメージトレーニングと豊かな頭の柔軟性のバランスを上手く保っておくことは本当に大切です。
長くなりましたが、ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。
そして受験生の皆さん、最後まで諦めずに頑張ってください。来年の春、皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
ちなみにA君、小学6年生にして「受験生の夏休みって拷問と変わらないよなぁ…。」とつぶやいていました。受験生の本質を12歳の若さで悟っていたようです。
その点は褒めてあげよう。でも宿題はやってきて!!(泣)
そうちゃん(企画局1年)