コンテンツへスキップ

決断

  • by

 ある調査によれば、人は1日に平均して35,000回もの決断をすると言われています。朝目覚めて、まず布団から出るか二度寝するかを決断します(自分だけ??)。ベッドから出たら次にお手洗いに行くか、水を飲むか決断し、顔を洗ったらタオルのどちら側で顔を拭くか決断、、、というように、細かい決断を、私たちは知らず知らずのうちに行っています。

 この一年間、私たちはおそらく、とてつもない数の決断をしてきました。代替わり直後、初回の顔合わせからオンラインで行うことを余儀なくされ、どうやったら良い話し合いになるか、苦心し、決断しました。依然として感染症が猛威を振るう中、外語祭をどうやって開催するか、みんなで悩んで悩み抜いて、決断しました(委員の皆さんにとってはこれが一番きつかったでしょうか)。僕としては、特に人間関係の決断が非常に苦労しました。

 もちろん、これらの決断は朝起きて二度寝するかしないかの決断とは段違いに負担がでかいわけです(二度寝の決断ほど気持ちいいものもないけど)。副委員長として、ここまでみんなを苦しめてまで外語祭運営を考えていく必要があるのだろうか、と何度も悩みました。自分たちの下している決断が正しいのかどうなのか、本当に不安でたまりませんでした。時には「やっちまった」って思う決断をしてしまった時もあります。

 でもね、こうも思うわけです。人間1日に35,000回も決断しているんだから、少しの間違いくらい当然だろうと。だったら完璧じゃないにしても、みんなでその時最善と思える決断をして、少しでも前に進んでいこうじゃないかとね。僕が思うに、この第99回外語祭実行委員会はそれをやってのけた代だと思うんです。みんな苦しかった、不安だった、大変だった。でも決して、そのあゆみを止めることはなかった。それは委員一人一人が外語祭に対する自分なりの思いを持っていたから。だから僕は、この困難な時代を一緒に過ごせた実行委員仲間に、尊敬の念を抱かずにはいられないのです。

 副委員長という仕事は、僕が思っていたよりもずっと難しく孤独なものでした。正直何回も挫けて、泣きました。歴代の副委員長が造作もなくやっていた仕事をなんで僕はうまくできないのか。自分じゃない誰かの方が、委員会の利益になるんじゃないか、なんて本気で考えてました、一時期は。そして副委員長含め三役は、今まで慣れ親しんできた「局」から離れ、独立した存在として働かなければなりません。この一年間で何度直属の先輩後輩の存在を羨んだかわかりません。副委員長局みたいな局があればいいのに、なんてね。

 だからこそ、局員とお話ししたり、一緒に仕事をすることは、僕にとって本当に幸せでした。僕のことを「先輩」とか「副委員長」って呼んでくれたあなたたちの存在が本当に自分にとっての支えでした。かつて自分がもともと所属していた事務局の会議に初めて参加した時、オンラインではあったけどその先輩後輩の仲良さについ涙が出てしまったのは(カメラオフで良かった)、そういった理由がありました。

 本当はもっと皆さんと交流したかったです。外語祭という枠を離れて、もっといろんなことをお話ししたかったです。ご飯行ったりお出かけしたり、公園ぶらぶらしたり。でもこのご時世そういったことが気軽にはできませんでしたね。だからこそ、目の前まで迫っている外語祭当日を、僕はみんなと楽しんでいきたいです。不安なこともあるとは思うけど、今までの自分たちの決断を信じて、あともうちょっと、あともうちょっとです。

 ここまで書いて自己紹介を忘れていたことに気づきました。僕は太刀川祐爾と申します。およそ一年前に副委員長になるという人生最大の決断をして副委員長になりました。今感じてる楽しみ・苦しみ・不安・願いが思い出にならないうちに、存分に業務を全うしていきたいと思います。みんなのことが大好きです。ありがとう。

第99回外語祭実行委員会 副委員長 太刀川祐爾

気にしんみり(たっちー)(副委員長・3年)